| ■ 平成19年度入試社会 |
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問題の作成に当たっては、中学校社会科の各分野における基礎的・基本的事項の理解度と、多様な資料を活用して、地域の特色や歴史の流れ、社会的な事象を理解する力など、総合的な学力を幅広い観点からみることができるように配慮しました。特に、次のような力をみることに留意しました。
○ 日本及び世界の諸地域における地理的な特色を、地図や統計、写真を用いて考察する力
○ 我が国の歴史の流れと、我が国と諸外国とのかかわりを理解し考察する力
○ 我が国の政治・経済について、その仕組みや働きを理解し考察する力
全体の平均点は100点満点で65.6点となり、昨年度を7.9点上回りました。
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問題内容
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〔1〕3枚の世界地図や資料をもとに、世界の諸地域の位置関係や特色、歴史との関連について、基礎的・基本的事項や統計資料を読み取り、活用する力をみることをねらいとして出題しました。大問の正答率は73.0%でした。
(1)は、世界地図を活用する際に必要となる、赤道と本初子午線の位置や緯度と経度について理解しているかどうかをみる問題で、正答率は63.7%でした。(2)は、写真を用いて世界各地の景観の特色について把握しているかを問う問題として出題しました。正答率は80.2%でした。(3)は、地域的な統合体としてのEUについて、その位置や特徴を把握できているかを問う問題として出題しました。正答率は79.6%でした。(4)は、地図と表をもとにして、世界の地域や統計資料の読み取りについて総合的に考察させる問題として出題しました。@は五大陸の位置について正しく把握しているかを問う問題で、正答率は85.2%と、〔1〕の中で最も高い正答率となりました。Aは各国の経済指標を比較して読みとる力をみる問題として出題しました。正答率は54.0%でした。
〔2〕中部地方から近畿地方における、各地域の気候の特色や工業地域、産業の特色などについて、総合的に考察する問題として出題しました。大問の正答率は72.9%でした。(1)は、新潟市から大阪市までの新幹線沿線における地域の特色を題材にして出題しました。@は関東地方の県の位置と名称について正しく把握しているかを問う問題で、正答率は82.7%、Aは工業地域の位置と名称について正しく理解しているかを問う問題で、正答率は79.2%、Bは地理と歴史の融合問題で、正答率は72.3%でした。(2)は気温と降水量の月別平年値から、それぞれの都市の気候の特色について考察させる問題として出題しました。正答率は50.9%でした。(3)米の収穫量、レタスの収穫量、漁獲量、県の人口を示した表から各県の特色について考察させる問題として出題しました。正答率は77.9%と比較的高く、今後とも総合的な考察力を身につける学習の定着が望まれます。
〔3〕古代から近世までの、我が国の法制度の年表をもとに、歴史の大きな流れと各時代の特色について理解しているかどうかをみることをねらいとして出題しました。大問の正答率は57.2%でした。(1)は、我が国の律令国家の形成過程を正しく把握しているかを出題しました。正答率は82.9%でした。(2)は、武家政権のそれぞれの特色を理解し、推移について理解しているかを問う問題として出題しました。正答率は50.6%と、予想した正答率をやや下回りました。(3)は、聖徳太子が行ったことを正しく把握しているかを見る問題として出題しました。正答率は75.0%でした。(4)は、戸籍の写真を参考に、土地と租税に関する当時の基本法である班田収授法について問い、正答率は50.0%でした。主な誤答の例として「墾田永年私財法」がありました。
(5)は、写真を参考に、各時代の文化の特色を正しく理解しているかを出題しました。正答率は51.3%と、やや低くなりました。文化については、ともすれば事項を列挙する形態の授業になりがちですが、写真やビデオ等を活用して生徒の理解をはかることも大切です。(6)は、参勤交代の制度について正しく理解しているかをみる問題として出題しました。正答率は37.9%と、〔3〕では最も低い正答率となりました。
〔4〕3枚の写真をもとに、明治以降の我が国と諸外国とのかかわりについて理解しているかどうかをみることをねらいとして出題しました。大問の正答率は47.7%と、大問中最も低い正答率となりました。(1)は、明治時代において西欧列強に追いつくために、我が国でとられた一連の近代化政策についての理解をみる問題として出題しました。@は伊藤博文の業績について正しく理解しているかを問い、正答率は54.3%、Aは殖産興業の内容について正しく把握しているかを記述形式で問い、正答率は34.1%でした。(2)は、大正時代における我が国と東アジアとの関わりについて正しく理解しているか、について出題しました。@は第一次世界大戦と米騒動との関連を把握しているかを問う問題で、正答率は44.2%と予想した正答率をやや下回りました。Aは日本政府と中国政府との間で取り決められた21カ条の要求について、資料をもとに考察させる問題で、正答率は59.1%でした。(3)は、第二次世界大戦後の我が国と国際社会との関わりについて正しく理解しているかを出題しました。@は日本の国際連合加盟の経緯について正しく理解しているかを問う問題で、正答率は39.4%でした。日本が主権を回復した時点で国際連合に加盟したと考え、イ(サンフランシスコ平和条約の調印)を選択した生徒が多く見られました。Aは公民との融合問題として出題し、正答率は59.6%でした。
〔5〕基本的人権をテーマに、それぞれの人権の特色や社会生活との関わりについて理解しているかどうかをみる問題として出題しました。大問の正答率は75.2%と、大問中最も高い正答率となりました。(1)は、国民の三大義務について把握しているかを問う問題として出題しました。正答率は64.2%でした。(2)は、社会権をはじめて保障したワイマール憲法についての理解を問い、正答率は76.7%でした。(3)は、経済活動の自由の特質について考察させる問題で、正答率は62.3%でした。(4)は、資料をもとに参政権の在り方について考察する問題として出題しました。正答率は81.2%でした。(5)は、新しい人権を社会生活との関わりの中から考察させる問題で、正答率は91.7%でした。(4)、(5)ともに予想していた正答率を上回りました。
〔6〕経済の三つの主体である家計・企業・政府について、それぞれの役割と特徴について理解しているかどうかをみる問題として出題しました。大問の正答率は72.8%でした。(1)は、図をもとに、経済主体の結びつきを理解しているかを問いました。正答率は85.6%でした。(2)は、消費者保護に関わる政府の取り組みについて正しく把握しているかどうかをみる問題を出題しました。ニュースなどに近年よく出てくる用語でもあり、正答率は95.4%と小問中最も高い正答率となりました。(3)は、株式会社の基本的な仕組みについて考察させる問題で、正答率は82.4%でした。(4)は、我が国の今日的課題の一つである、財政と社会保障について正しく理解しているかを主眼として出題しました。@は、我が国の歳出の内訳を手がかりとして、我が国の財政の特色に関して出題しました。正答率は76.7%でした。Aは我が国の社会保障関係費の内訳をもとに、我が国で現在進展している少子高齢化の与える影響について考察させる問題で、正答率は35.9%でした。今年度は、説明を加える問題を3題出題しましたが、いずれも正答率は30%台となりました。各分野の基礎的・基本的事項を押さえた上で、事項相互の関連などに配慮しながら、自分の考えを表現する力を今後育成していくことが望まれます。
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平成19年度学力検査の概況はこちらからご覧下さい。⇒ 
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今年度の結果をみると、公民的分野を中心に基礎的・基本的事項を問う問題が比較的多かったためか、正答率は全般的に高くなりました。しかし、基礎的・基本的事項を組み合わせて総合的に考察したり、説明を加える問題の正答率が予想したよりも低い傾向にあります。
社会科の授業においては、基礎的・基本的事項を確実に定着させるとともに、事例学習や多様な資料を様々な視点から考察する課題追究的な学習を通じて、学び方を身につける学習を充実させることが大切です。
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